02月15日(木)、曇時々小雨。月1回の地域読書会の日。課題図書は『フランス ルネサンス断章』(渡辺一夫著、岩波新書、237頁)。前回の『親密な手紙』(大江健三郎著、岩波新書)から連続する著作。大江健三郎は、この本を読んで感銘を受け、東大仏文科に入学し、渡辺一夫から直接教えを受けた。
フランス文学やフランス史に詳しくないので、読むのに大変だったが、読み応えのある本だ。「宗教戦争」についても、考えを巡らせ、議論した。
「八田技師の銅像」(『台湾を愛した日本人 土木技師八田與一の生涯』)を引用して、紹介を続ける。
「(前回からの続き)台座を作らず直接地面に置く方が、與一のありのままの姿を再現でき、自然であるとして、地面に置くことにした。
「銅像の製作を誰に依頼するか」ということも問題になったが、與一の遠縁で烏山頭の油絵を描いていた伊東哲の紹介で、金沢出身の彫刻家、吉田三郎氏に協力してもらうことにした。
そして、その費用千六百円の寄付集めが始まった。
もと烏山頭出張所の職員588名から個人寄付が寄せられると共に、校友会や与一を慕う多くの人々、さらに台湾人の工夫からも、多くの寄付が寄せられた。與一は全従業員から慕われていたが、特に、当時、本島人と呼ばれていた台湾人の従業員からは、慈父のように慕われていた。
昭和6年(1917「ママ」)7月8日、待望の銅像が、烏山頭に到着した。
梱包を解かれた銅像は、まさに與一そのものであった。
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