く「素晴らしき哉、人生!」Amazonprimeにて鑑賞
1945年 アメリカ映画
アメリカ映画協会が選ぶ「感動の映画ベスト100」では、一位だそう。
アメリカでは、不朽の名作として毎年末(クリスマス)にテレビ放映されるそうで、
アメリカでは最も親しまれてる映画の一つだそうです。
それが納得できる名作映画でした。
優れた作品は時代を超えて感動が色褪せることはないのですねぇ。
太平洋戦争の終戦の年のクリスマスイブが舞台。
1945年に公開された映画として見ると(それだけでもすごい余裕ですよね!)日本が近年最大の悲惨な時代、アメリカがどれだけの国力があったかなどが推測できるものでした。「戦うのは独日戦だけで十分だ」という会話もあり当時のリアリティー?がありました。戦地から誇らしげに華々しく帰還する兵士の描写など、戦勝国の勢いとやらを垣間見れ、当時のアメリカの時代背景や文化を映画を通して感じれることはとても贅沢な気がしました。
しかしながら、こんなに先を進んでいたアメリカを相手に無謀な戦争をしたものですねー。
それはさておき、白黒の映像で75年も前の古い映画なのに、技術的にも全くそんな違和感?など感じずにどんどん惹き込まれて見れてしまうあたりは名作たる所以な気がします。
とても善良な主人公ジョージが、絶望からクリスマスイブに自殺をしようとするのだけど、沢山の人達のジョージへの祈りが天国に届き?
天国?の落ちこぼれ?おじいちゃん天使クラレンス(←おじいちゃんがツボで可愛い)が、翼をもらうために大天使の力を借りてジョージを素敵な手法?で本当の意味で救けていくという展開。
前半はジョージを取り巻く地域の人や友人、兄弟や妻や子供たちとの関係性をユーモア満点で表現されていく(唯一マイナス点がもしあるとしたら、この尺が全体の時間配分のバランスからしたら少し長すぎたかな?)中で後半、見習い天使クラレンスが登場した辺りからはこの映画の真骨頂が炸裂します。前半の丁寧に描かれた関係性が全て素敵に回収されラストは大団円で笑顔笑顔の感動で終わります。最高にハッピーな「ザ・アメリカ映画」でした。
ジョージが生まれていないと仮定された世界から、現実に戻った時に「雪」がしんしんとふる設定とこの映像の輝き?はあまりにも美しく、白黒の映像がこの秀逸さを一層際立たせてました。
この降り積もる真っ白な深い雪が、まるで天使がたくさん舞い降りているようなファンタジーを見るようで、大雪降る底冷えを感じる寒さと真っ白な雪景色を背景に温かな人々との対比な混じり合いが、心憎いほどに素晴らしかったです。
自分なんていない方がよかったと思っていたジョージの人生が、自分が生まれていなかったら大切な知り合い達がことごとく不幸?になってる世界を体験して(見せられ)、自分はこれでよかったのだと、心の生まれ変わりが起きる。そして・・・奇跡!?が起きるのです。
最高のエンディングは、最高な余韻を残します。
多幸感あふれる素敵なクリスマス映画でした?
お見事な作品でした。
キリスト教文化色が非常に強い映画ゆえ、世界的に受け入れられやすい世界観なのも世代を越えて長く愛される理由ですかね。
今の閉塞的な時代に、あまりにもノーテンキな映画にも映ることもあるかも?ですが、
心が温かくなり元気が湧いてくるようなパワーがありました。