| | 泰山(たいさん)は中華人民共和国山東省泰安市にある山。高さは1545m。 封禅の儀式が行われる山として名高いです。 道教の聖地である五つの山(=五岳)のひとつ。五岳独尊とも言われ、五岳でもっとも尊いとされます。
主として東嶽大帝(同・泰山府君)と碧霞元君(同・泰山娘娘)・眼光奶奶を祭っています。泰山府君は病気や寿命、死後の世界での事など、生死に関わることに御利益があると信じられており、また碧霞元君は出産など、女性に関する願い事全般に、そして眼光奶奶は目に利益があるとそれぞれ信じられ信仰されています。その人気は南の観音信仰と比せられる程で中国大陸での人気を二分しています。
そもそも、泰山では東嶽大帝が最も重要な神位として祀られてきたが、宋代頃に入ると跡継ぎ問題により娘の碧霞元君の人気が上がりはじめ、現在のように碧霞元君にお参りに行くというスタイルになったといいます。明の小説『醒生姻縁伝』にはその信仰が詳細に描かれています。
山頂へと続く参道には多くの斗母宮や関帝廟といった道教寺院群や渓谷の一面に華厳経が彫られた経石峪があります。また頂上付近には碧霞宮と呼ばれる碧霞元君を祭った道觀や、玉公閣という東嶽大帝を祀った道觀、漢の武帝が建てたと伝えられる、無字碑という碑面が無地の碑文、摩崖碑と呼ばれる玄宗皇帝が彫らせた封禅の碑文があり見所となっています。
泰山の道觀には東嶽大帝と碧霞元君と共に観音や弥勒菩薩を祀っている所も多く興味深いです。
山麗には泰山府君を祀った岱廟があります。岱廟の壮大な事は中国三大建築(他、孔子廟、紫禁城)のうちの一つとされるほどである。岱廟は現在は泰安博物館となっており、封禅の時に記念して彫られた多くの碑文が此処にはあります。泰山とその周辺には普照寺や竹林寺、霊巌寺といった由緒ある仏教寺院も多く、特に霊巌寺には日本からの曹洞宗の留学生が宋代に多く訪れていいます。
泰山山頂までは現在、一般道が中腹まであり、またそこからはロープーウェイが走っており容易く上れるようになっています。1500mに過ぎないが、地表の高度は0mに近いため麓から歩いて登るときには3時間は掛かるでしょう。
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