今はサンプルがないのでわかりませんが、小説誌の穴埋め的に掲載されていたコミックがかつては存在していました。とくによく見かけるのは探偵小説誌。それも挿絵の数の多いスパイシーものでした。スパイシー雑誌とはセクシャル&ヴァイオレンス要素の多めなジャンルで、最初は艶笑譚や恋愛ものを載せた雑誌でしたが、次第にその意味が拡大されていき、探偵ものやホラーはいうに及ばず、ウエスタンや冒険ものにまで派生したのでした。
この『サリーは探偵 (Sally the Sleuth)』はスパイシー探偵小説誌に掲載されていました。見開き2ページというわずかなものでしたが、スパイシー物語の基本がちゃんと押さえられていて、このジャンルの何たるかを理解するのに最良な教材です。