先ずはこれをご覧ください。少し前に台湾のお客様との会食で食べたお料理です。そこで問題です。
Q1, 中華料理のひとつですが何でしょうか?
Q2, この茶色の食材は何でしょうか?
Q3, 茶色の食材の中に何かが入っています、それは?
お料理名まで回答できた方は相当な中国料理通だと思います。
A1, 豆酥鱈魚(台湾客家料理)
A2, 豆板醤と油と醤油で炒めた“おから”
A3, ネギと生姜で蒸籠蒸しした“タラ”
さて客家料理の客家(ハッカ)とは中国大陸で客家語を話す漢民族のことで、周〜春秋戦国時代の動乱期に中原や東北部から広東省・江西省・福建省へ、そして中国大陸から台湾へと移住してきた民族です。ひとつの場所に決して定住することなく、移住を繰り返してきた民族的特徴を持つと言われています。
そのために他民族社会や国家の中で生き抜くすべを身に着けたのでしょう。広い世界観を持ち政治力やビジネス感覚に傑出したひとが多いのです。
中華民国建国の父孫文、元台湾総統だった李登輝氏、そして現総統蔡英文氏も客家を祖先に持ちます。
世界中の華僑の多くが客家人であり、中華圏のユダヤ人とも言われる所以です。彼らが愛した豆酥鱈魚、私もこれを食べて政治力は全く不要ですが、和僑の端くれとしてビジネス感覚がほんの少しでも研ぎ澄まされればと良いのですが…