この漢字(鰡・烏魚子)、読めますか?
前者がボラで、後者はカラスミの中国語です。カラスミはボラの卵巣で作られた珍味のひとつです。日本では漢字で唐墨と書きます。中国明朝時代に長崎に伝わり、それが中国産黒墨の形や色が似ていたのでそう呼ばれる様になったらしいです。
台湾では旧正月のご馳走(年菜)のひとつとして重宝がられますが、それほど安いものでもなく庶民の口に簡単には入りません。
塩漬けにした卵巣を新竹付近の強い海風で乾燥させます。乳酸発酵するらしく表面は硬く中身はチーズの様なねっとりとした食感です。軽くあぶってから薄く切り、大根と葉ニンニクと一緒に食るのが通だそうです。
台北市内なら迪華街の乾物屋でカラスミは購入することができます。此処は日本で言えば上野のアメ横みたいな場所ですが、清朝時代から日本統治時代にかけては欧州商館も在った歴史ある場所でした。
その時代から乾物だけではなく多種多様な雑穀類・漢方薬・茶葉も取り扱う古い煉瓦造りと石造りの町並みです。現在ではそれを利用したお洒落な喫茶店もあり観光スポットです。
このカラスミですが、台湾だけではなくイタリアでもボッタルガと呼ばれる地中海料理として食べられているらしいです。地中海の浮かぶサルデーニャ島の名物パスタの具材だそうです。イメージ的には明太子パスタと言ったところでしょうか?
ところで私の人生でイタリアを含めて欧州は全く縁のない場所でしたが、ひょっとしたら来年あたりにイタリアへ行くかもしれません。話が具体化したらいずれ発表します。
下戸の私はイタリア産ワインには興味ありませんが、ローマ・ナポリ・フィレンチェ・ベネチアなどなど、特に歴史好きな私はヴェスヴィオス火山の噴火で埋もれた世界遺産ポンペイには是非とも行ってみたい場所ですね。