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| 1997年7月1日に英国から中国に返還された香港。1997年から香港に駐在したフリーランスライターが現場取材をもとにディープな香港、中国、台湾の最新情報を書き尽くしていきます。 |
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| 2024-04-17 09:17:54
愛国教育強化で小学生の親世代、嫌気 移民流出 香港5年後、小学生数36.5%減 香港教育局発表香港ではスパイ活動などの防止を目的とする国家安全条例が3月施行され、反政府活動を完全に抑え込んで低迷する経済復調を目指す。政府は愛国教育を強力に推進し、幼少期から中国人として帰属意識、愛国忠誠心を徹底啓蒙し、政府への反抗の芽を抹消させ、外国勢力への警戒を強める動きに失望する香港人は海外移住し、人材流出も懸念されている。 「国家安全」で統制強化 中国スパイ摘発あぶり出し奨励 ▲4月15日、国家安全教育日の記念式典で演説する香港の李家超行政長官 香港では4月15日、中国の習近平指導部が定めた「国家安全教育日」を迎え、記念式典行事が行われた。政府トップの李家超行政長官は演説で「敵対勢力が香港への攻撃を続け、国家安全の脅威がウイルスのように広がりかねない。外部勢力が香港を虎視眈々と狙... [続きを読む] |
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| 2024-03-20 07:05:23
金門島周辺の巡視、常態化 中国「禁止水域」の無効化狙う5月20日に行われる台湾与党・民進党の頼清徳副総統の総統就任式まで2カ月を切った。対中関係が最大の難題で中国の習近平指導部との腹の探り合いが続く。台湾が実効支配する離島・金門島沖合では双方の公船が出くわせば不測の事態になりかねない緊迫した状況で神経戦の様相を呈している。 中国漁船が再び転覆 金門島南方海域台湾総統就任式まで神経戦 ▲台湾の金門島の禁止水域を航行する中国福建省海警局の艦船きっかけは、2月14日、金門島の沖合で台湾海洋当局の追跡から逃れようとした中国漁船が転覆して2人が死亡、生き残った2人が取り調べ後に中国に送還された拿捕(だほ)だ。中国当局は事故を機に、中国海警局が金門海域でのパトロールを常態化。公船の進入などを繰り返し、台湾当局が島の周りに設定した「禁止水域(干潮時の外延4キロ以内)」「制限水域(干潮時の外延4キロ〜6キ... [続きを読む] |
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| 2024-02-21 06:44:26
領海、中台の新たな火種 中国漁船が金門島沿岸で違法操業拿捕金門島遊覧船に立入 中国当局報復 台湾が実効支配する金門島の沖合で台湾海洋当局の追跡から逃れようとした中国漁船が2月14日、転覆して2人が死亡、生き残った2人が取り調べ後に中国に送還された。台湾総統選で中台「現状維持」路線でありながら中国側が「独立勢力」と警戒する民進党政権の続投が決まり、中国は領海、領空の解釈を変えながら5月20日発足予定の台湾の頼清徳次期政権に揺さぶりをかけ、台湾海峡の緊張が続く。 「禁止水域」対立、尖閣諸島の日本にも中台上空の民間機航路も変更 中国 ▲2月14日、台湾の金門県海上保安庁が拿捕、転覆した中国漁船を捜査する人々(台湾金門県海巡署提供) ▲2月14日、台湾の金門県海上保安庁が拿捕した中国漁船を捜査する人々(台湾金門県海巡署提供) 春節期間(旧正月=今年は元旦2月10日から... [続きを読む] |
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| 2024-01-17 09:01:55
時代力量、議席ゼロで異変 台湾立法委員選台湾版「三国志」で小政党危機内紛で分裂、他政党に票流出 台湾総統選挙、立法委員(国会議員に相当=113議席)選挙が13日、投開票され、与党・民進党の頼清徳氏が総統に当選し、立法委員選では第一党が最大野党・国民党(52議席)、第二政党に民進党(51議席)、民衆党は与野党批判の受け皿として8議席を獲得した。民衆党は8年前の若者主導の小政党・時代力量の勢いを吸収し、立法院(国会)で重要法案通過のキャスティングボードを握る立場になっている。若年無党派、民衆党に集中与野党以外の受け皿、新軸に ▲2016年、スポーツ大会で記念撮影している左から柯文哲氏、黄国昌氏、林昶佐氏 今回の台湾ダブル選挙結果の特徴は民進党と国民党の二大政党が持つ岩盤支持層以外の無党派中間層の票、その受け皿となる第三の政党がどれほど票を伸ばすかだった。まさに柯文哲党主席率いる民衆党... [続きを読む] |
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| 2024-01-14 01:21:21
台湾総統に頼清徳氏 民進党政権が継続立法委員選は与党過半数割れ 野党主導でねじれ現象に先回選挙の民進党6割圧勝から4割支持に低迷台湾版「三国志」スタート、混迷のアジア情勢に ▲1月13日投開票の台湾総統選挙は与党・民進党の頼清徳氏が当選した 1月13日に投開票された台湾の総統選で、与党・民進党の頼清徳副総統が最大野党・国民党の侯友宜新北市長らを破り、当選した。台湾版の三国志時代のような様相となり、立法院(国会=113議席)は与野党が伯仲し、第二野党の民衆党が法案通過のキャスティングボードを握る様相となっている。 台湾の総統選と同時に投票された立法院(一院制の国会に相当、定数113)選で中央選挙委員会は1月13日夜、選挙結果を発表した。与党・民進党の獲得議席は51(改選前62)にとどまり、過半数を失い、国民党を下回った。単独で過半数を得た政党はなく、連携交渉が本格化する。今後、民進... [続きを読む] |
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| 2023-12-13 06:51:27
与党ややリード、野党急追 台湾総統選統一候補失敗でも野党優勢 立法委員選ねじれ現象なら前途多難2024年1月13日投開票の台湾総統選、立法委員(国会議員)選まで一ヶ月を切り、各党の正副総統候補が出そろった。総統選では与党・民進党候補が野党2候補よりもややリードを保ち、野党は統一候補を実現できなかったが、最大野党・国民党が急追している。立法委員選(113議席)は与党が苦戦。野党2党が連携して優勢になっており、少数与党化が懸念されている。 議員選は野党連携で議席増か少数与党化の危機、安保にも 総統選を過去20年以上、取材してきた経験値では、投票一ヶ月前から無党派中間層の動向による大きなうねりが最終盤に波及し、勝敗が決まる。 先回の2020年1月の総統選では、香港の民主化デモと香港での反体制的な言動を取り締まる国家安全維持法(国安法)施行準備などで一国二制度が崩壊し、「今日の香港、明日... [続きを読む] |
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| 2023-11-15 15:12:32
野党共闘で形勢逆転か 台湾総統選最大野党・国民党、民衆党が統一候補与党・民進党、立法委員選でも苦戦 2024年1月13日投開票の台湾総統選、立法委員(国会議員)選まで二ヶ月を切り、11月24日までに各党の正副総統候補が正式に出そろう。総統選では与党・民進党候補が野党3候補よりもリードを保っていたが、最大野党・国民党と第二野党・民衆党は統一候補を11月18日までに調整して形勢逆転を狙う。立法委員選は与党が苦戦し、野党が盛り返して与野党が伯仲しており、政権交代の可能性が出てきた。 世論調査で正副総統候補を決定へ 国民党と民衆党 ▲台湾総統選に立候補予定の左から柯文哲氏、頼清徳氏、侯友宜氏、郭台銘氏選挙戦は終盤の佳境に入る。総統選では親米親日路線を継承する与党・民進党の頼清徳・副総統がリードを保持。中国との融和路線を唱える最大野党・国民党の侯友宜・新北市長、曖昧な対中政策や内政路線で国... [続きを読む] |
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| 2023-10-18 08:48:34
野党統一候補、困難か 台湾総統選期限迫りギリギリの攻防党利党略で各党思惑、まとまらず 2024年1月13日投開票の台湾総統選まで3カ月を切った。政権継続を狙う与党・民進党の頼清徳副総統(64)に対し、8年ぶりの政権交代を目指す最大野党・国民党の侯友宜・新北市長(66)、第三勢力となる台湾民衆党の柯文哲・前台北市長(64)、無所属の鴻海(ホンハイ)精密工業創業者・郭台銘氏(72)が野党統一候補を調整できないまま挑むならば政権批判票分散、漁夫の利を得る与党優勢の構図となりそうだ。 与党、漁夫の利なら優勢 中国の圧力、与党に有利政権批判票分散なら野党不利 ▲左から国民党の侯友宜氏、民進党の頼清徳氏、無所属の郭台銘氏、民衆党の柯文哲氏 現時点では、蔡英文政権の路線を引き継く与党・民進党の頼清徳氏が野党各党の候補より一歩リードを保っている。最大の焦点は、支持率が伸び悩む国民党の侯... [続きを読む] |
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| 2023-09-13 09:23:59
中国人頼み限界、脱カジノへ マカオ誘客規制厳しく逆風直撃総合リゾート建設ラッシュ 世界最大級のカジノ都市として隆盛を誇ったマカオは新型コロナの収束で客足が戻りつつあるが、旧来の施設型カジノだけでは収益が見込めず、逆風にさらされている。習近平政権によるギャンブル規制強化でかつてのハイローラー(大金を賭ける上客)中心のVIP市場は縮小して先細り、総合リゾート産業推進で非カジノ化へ舵を切ろうとしているが、旧来の大手寡占によるカジノ依存体質の壁は厚い。 コロナ後、旧来モデル通じず非カジノ化、中華圏依存が壁 ▲客足が復調してきているカジノが入るマカオのホテル 「コロナ禍でバカラやルーレットの盛り上がる台は一部。昼間はガラガラだったのが、夏休みの7、8月から熱気が戻ってきている」。香港からマカオへ定期的にカジノに通っている香港人は中国本土客がコロナ禍前の7割程度まで復調してきている... [続きを読む] |
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| 2023-08-16 09:38:44
香港国歌「取り違え」で猛抗議 香港政府楽曲禁止令めぐり司法批判演奏禁止令の申請棄却 高裁司法の独立揺らぐ恐れもスポーツの国際大会で香港の国歌(中国国歌「義勇軍進行曲」)を取り違えて反政府デモの応援歌で演奏するハプニングが相次ぎ、香港政府を悩ませている。政府は禁止令を高等法院(高裁)に申請したが棄却され、司法批判を展開。司法判断を度外視すれば中国本土と違う「一国二制度」下の司法の独立が揺らぐ恐れもあり、国際社会の厳しい視線が向けられる。 ▲反政府デモの応援歌「香港に再び栄光あれ(願栄光帰香港)」1997年7月1日、英国から中国に返還された香港の国歌は中国国歌「義勇軍行進曲」。国際的なスポーツ大会では、中国国旗ではなく香港行政区旛を掲げ、中国とは別の選手団を派遣する形が多いが、試合前のセレモニーや表彰式での国歌斉唱では中国国歌を流す。 ▲反政府デモの応援歌「香港に再び栄光あれ(願栄光帰香港)」... [続きを読む] |
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