福建省(ふっけんしょう)は、中国大陸南東に位置し、北は浙江省、南は広東省、西は江西省と隣接しています。また台湾海峡を挟み、台湾(台湾省)と接しています。中国の行政区分の一ですが、一部の島嶼を台湾が統治しています。省都は福州。
古代閩人の領域で、戦国時代に楚に滅ぼされた越王族が閩に逃げ込んだため、閩越と呼ばれるようなりました。紀元前221年秦帝国に征服され、閩中郡が設置されたが、秦末の動乱期に閩越国として独立しました。東治(現・福州)に都を置き、92年にわたって漢に抵抗したが、武帝 (漢)に滅ぼされました。
福建省の省内には武夷山脈と載雲山脈があり、武夷山脈が江西省との境となっています。福建は山地が海に迫り、耕地が少ないので、昔から人口密度が高く、海上貿易が盛んで、海外に移住する者が後を絶たちませんでした。現在の東南アジア華僑の多くは福建からの移住者の子孫で、大部分は泉州、漳州、アモイの閩南地方からの移民です。海流の関係で日本に近く、近世には倭寇と結託して密貿易を行う福建人が多かったです。現在でも日本在住華僑の多くは福建出身で、また蛇頭による日本密航も福建を出発地とすることが多いです。
福建語は中国語の4大方言のひとつで、省内ではさらに閩北方言、閩南方言、閩東方言などに分れ、客家語も存在します。
福建省は、9地級市(地区クラスの市)を管轄します。
* 福州市、莆田市、泉州市、厦門(アモイ)市、漳州市、寧徳市、南平市、三明市、竜岩市 [改訂履歴] |
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